インタビュー
株式会社JAMMU 代表取締役 デジタルサイネージ総研 所長 西澤佳男

株式会社タスクールPlus 代表取締役 渡邉 智浩

【取引形態】専門メディアの買取 代表者は継続してメディアの運営に携わる

会社買取センターの買取事例を紹介する「買取事例インタビュー」。今回はデジタルサイネージに関するWEBメディア「デジタルサイネージ総研」の買取に至った経緯や今後の展望についてお二人にインタビューを致しました。

–デジタルサイネージ総研の事業内容を教えて下さい

デジタルサイネージ総研は2008年に立ち上げたデジタルサイネージに関する専門コンサルの事業になります。当時はサイネージに関する情報も少なかったので、海外の展示会などに積極的に参加して先進的な事例の紹介をブログメディアで発信をおこなっていました。そうした活動をする中で弊社としても知見が溜まってきましたので、サイネージ領域に進出を考える事業者向けにコンサルティングサービスを展開するようになりました。
(デジタルサイネージ総研 デジタルサイネージの専門メディアとして2008年に立上げ。サイネージ黎明期に海外の事例などを積極的に紹介して業界内では一定の認知を持つ)

新しい産業として注目をあびる中で、「デジタルサイネージの専門コンサル」と名乗って事業を行っている会社がなかった為、調査のお仕事や執筆、講演活動を頂くようになりました。

–その後の事業は順調だったのでしょうか?

2009年~2011年前半ごろまではサイネージに対する関心が高かった事があり大手の企業様からの案件の相談やお仕事に依頼が多くありました。ただ、震災をきっかけに広告宣伝に関する予算がつかない事が続き、事業としてなかなか継続する事が難しい時期がつづきました。別の事業による案件が増えた事もあり、サイネージに関するコンサルやメディア運営はストップする形になってしまっていました。長く運用してきたメディアではあるので
サイネージに関する事業に取り組む事業者さんに引き継いでもらえたらと思い始めたのが2021年の事です。ワードプレスでブログを運営していたのですが、バージョンが古かった為、サーバーの移転にあわせてバージョンアップを実施して今後の運営がしやすいように準備だけは整えていました。

–公共案件受託を手掛けるタスクールPlusがデジタルサイネージに関するメディアの買取を行うのは不思議な印象があるのですが、どのような経緯があったのでしょうか?


西澤さんとは2018年にニューヨーク視察にいった際に知り合いました。その後、仕事上での接点はほとんどなかったのですが、西澤さんの仕事に変化があり近況報告をしたことでお互いの仕事の事を知るようになりました。当社のオフィスは名古屋市の吹上にあり、千種通りから非常に視認性が高いビルに入居しています。待ちゆく方に自社の紹介をする為に「補助金・助成金 ご相談はタスクール」というポスターを掲示していました。「ここにデジタルサイネージを設置したら自社の告知だけでなく、広告媒体になるのでは」と思ったのがデジタルサイネージを事業化しようと思ったきっかけでした。

–自社の好立地がデジタルサイネージ事業のきっかけになったという事ですね。事業を始めるにあたって不安などはなかったですか?

はい、ちょうど吹上の交差点は渋滞も多く、車で移動する方にとっては非常にアピーリングな場所になると思いました。事業を始めるにあたって、業者に見積もりをとる事はできるのですが、専門的な知識がない為、どのように広告媒体を運営していけばよいのか正直悩んでいいました。そうした時に西澤さんがデジタルサイネージの仕事をされていて専門のメディアをもっている事を知って、オフィスに側面に設置するサイネージビジョン×デジタルサイネージメディアの組み合わせで何か新しい取り組みができるのでは!と思って相談させて頂きました。そこで「デジタルサイネージ総研のサイトを買い取りさせてもらえませんか」とストレートにお伝えしてみました。

–大胆な発言ですね(笑) 西澤さんとしてはその言葉を聞いてどう思われましたか?

「面白そう!」というのが第一印象です。長らく更新も止まっていてサイトの運営方針をどうしようかと思っていたところですので渡邉さんのサイネージ事業と組み合わせる事によって新たな価値が生まれる可能性があるとイメージが湧きました。

–その後の話はどのように進んだのでしょうか?

西澤さんにはサイトを再開してもらって、自社のサイネージ事業のリード創出につなげるメディアにしてもらいたいとお伝えしたところ快諾を頂きました。弊社が単にサイトを買い取るというだけでは無く、西澤さんにも継続的に運営に関わってもらう形ですので新たなコラボレーションというイメージになります。

–西澤さんとしては買取の価格的にはどうだったでしょうか?
サイトとして高く評価してもらったので純粋にうれしいですね。金額的な事ももちろんありますが、弊社の祖業である思い入れのある事業をタスクールさんのような成長企業さんに引き継いて頂くという事が感慨深いです。

–今回の買取のポイントになったのはどんな点でしょうか?

記事数も500以上なるデジタルサイネージの専門メディアとして実績がある事と西澤さんがデジタルサイネージに関する知見や人脈を持っているので弊社の新規事業のキーパーソンになってもらえるという事が買取のポイントですね。あとhttps://digitalsignage.co.jp/
というドメインも良かったですね(笑)

–今後の事業をどのように発展させる事を考えているのでしょうか?

2021年のデジタルサイネージ広告市場規模は594億円の見通しで2025年には1083億円と予測されています。当社のビジョンは非常に視認性に良い立地にありますので、自社事業の告知だけでなく他社さんにきっちり出稿して頂ける媒体に育てていければと考えています。自社のビジョンの運営だけでなく、デジタルサイネージ総研のサイトをデジタルサイネージのバーティカルポータルとして発展的に運営ができればと思っています。また、この会社買取センターの告知も積極的に行っていきたいですね。「今日のM&A案件 ○○事業 □□□万円」といった形でビジョンに表示させるイメージですね。そしてタスクールの会員様の事業を告知をする事によって貢献できればと思っています。

–事業の発展が楽しみですね。本日はありがとうございました。